校長室より

「幸せの種」

ほんの小さな出来事で、心は温まる。

やっぱり人は温かい。

仲間と共に過ごす学校生活の中には、たくさんの幸せの種があります。

生徒の皆さんが、大宮高校で学んでいることに喜びや幸せを感じられますように・・・。 

 

【後期全校集会】

 

 皆さん、おはようございます。年が明け、新たな一年が始まりました。皆さんと新しい年を迎えることができて、また、久しぶりに全校生徒の皆さんと、こうして対面で顔を合わせることがとても嬉しく思います。今年2026年も皆さんと共に、「チーム大宮」の精神で、大宮高校飛躍の一年にしたいと思います。

 さて、一年のはじめとなる今日は皆さんに、大宮高校の生徒であること、大宮高校で学んでいるということを、改めて意識してほしいと思います。1年生は大高生となって9か月、2年生は1年9か月が経った今、3年生にとっては大高生として大学受験に臨んでいる今、皆さんは大宮高校の生徒であることをどのように感じ、意識しているでしょうか?

 皆さん、中学3年生の今頃を思い出してください。どんな思いで大宮高校を目指していたでしょうか? きっと、強い希望と大きな期待、あこがれや夢を胸に抱いて、大宮高校を目指していたのだろうと思います。そして今、皆さんは、あのとき本気で目指していた「大宮高校」の生徒として高校生活を送っています。改めて本校に合格した時の気持ちを思い出してみてください。どうでしょう、今、大高生であることの喜びや幸せを感じているでしょうか?

 少し話がそれますが、古くから人類は、「幸福とは何か」「幸せになるには」といった問いを、哲学や宗教を通じて考え、追究してきました。しかし今日では脳科学による「幸せ」の研究が進んでいます。

 先日ある新聞で『脳の奥深くに幸せをつかさどる部位を見つけた』という記事を読みました。理化学研究所が発表した研究成果です。脳の頭頂部と後頭部の間にある「楔前部(けつぜんぶ)」という部位が、幸せの感じ方に関わるということを突き止めたというものです。幸福感が高い人は「楔前部」の活動が穏やかなのだそうです。また、脳で感情の処理などを行う「偏桃体」と「楔前部」が連携して活動する人ほど幸福度が高いのだそうです。

 近い将来、脳科学が「幸せ」の実体を突き止める日が来るかもしれません。とても興味深い研究であり、どのようなことに活かすことができるのか楽しみです。極端なことを言えば、電気信号によって人為的に幸せを感じることができる日が来るかもしれません。ただ、たとえそれが実現したとしても、人として生きる私たちにとって本当の幸せであるかは別の話です。少なくとも今私たちが感じている幸せは、日々の生活の中で、自分に自信を持てることであったり、人とのかかわりを通して得られるものであったりするのだと思います。

 今日、私が伝えたいことは、「仲間と共に大宮高校で学んでいることに喜びや幸せを感じて欲しい」ということです。

 皆さんの中には進路や勉強、人間関係などで悩んでいる人もいると思います。でも、皆さんは今、本気で目指していた「あの大宮高校」の生徒です。もっと自信を持ってほしいと思います。目の前にある小さな壁の先に進むための一歩を踏み出してください。

 困ったことがあったら自分一人で抱えることなく、友人でもいい、教員でもいい、思い切ってサポートを求めましょう。私たちは人から手助けを受けると、うれしさやありがたみを感じます。手助けした人も心理的な充実感を得ます。何気ない人とのかかわりの中に「幸せの種」があると思います。大宮高校での仲間との活動を通して、喜びや幸せをたくさん感じて欲しいと思います。

 ところで、大宮高校の校長であることの幸せを実感する出来事があったので紹介します。先月、近隣にお住まいの92歳のおばあさんから、御礼のお手紙が届きました。そのおばあさんが自宅のシャッターが開けられず困っていたところ、通り掛かった大宮高校の男子生徒が開けてくれたので、御礼を伝えたいという内容です。

 私は、大高生の他者を思いやる心を嬉しく思いました。とても幸せな気持ちです。それと同時に、わざわざお礼状をくださったことをとてもありがたく思いました。そして、おばあさんに感謝の気持ちを伝えたくなりました。この話を聞いて、自分のことだと分かった人がいたら、後で校長室に来てくれたらうれしいです。よろしくお願いします。

 幸せというのは、ひとつは自分を肯定的に捉えられることで、もう一つは人と人との繋がりの中で、感じることができると思っています。心が通じ合えると不思議と心が温かくなります。皆さんには、これからも自分に自信を持ち、人と関わるということを大切にしてほしいと思います。そのためにも、ぜひ、日頃から心が通う挨拶を心掛けて欲しいと思います。

 それでは皆さん、仲間と共に、2026年を素敵な一年にしてください。3年生の皆さん、どうか自信を持って、いつもの自分で勉強に取り組み、いつもの自分で試験に臨んでください。心から応援しています。