令和4年度 終業式挨拶(3/24)
皆さん、おはようございます。令和4年度を締めくくる終業式に二つのことをお話しします。
一つ目は、現在本校に来校中のドイツの姉妹校、ルドヴィッヒ・ライヒハート高校との姉妹校交流の歴史です。1995年、埼玉県はドイツのブランデンブルグ州と友好関係を結びました。同年、ブランデンブルグ州コトブス市にあるルドヴィッヒ・ライヒハート高校の校長が大宮高校を訪れました。その校長先生は、日本語や日本文化を学ぶことを授業に取り入れたいと考えていて、大宮高校との交流を希望しました。翌年の1996年に、大宮高校の当時の校長(第16代松井校長)がライヒハート高校を訪問し姉妹校の調印式が行われました。姉妹校提携に関する協定書にはこう書かれています。「Ludwig-Leichhardt-Gymnasium, Cottbus, Germany, and Saitama Prefectural Omiya High School, Japan, hereby proclaim the linking of the two schools in a sister relationship. Through the sister relationship, both schools pledge to cooperate in various exchanges and strive to deepen the mutual understanding and trust of each other so that lasting friendly relations will evolve in the years ahead.(埼玉県立大宮高等学校とLudwig-Leihhardt-Gymnasiumは、ここに姉妹校提携を結ぶことを宣言する。この提携により、両校はさまざまな交流を通じて協力し合い、相互の理解と信頼を深め、将来にわたって友好親善関係を発展させるため努力することを誓う)」
1996年の姉妹校提携以来、これまで両校のそれぞれ約300名の生徒が短期や長期の留学を経験しています。今回、3年ぶりに直接の交流を再開し、14名の生徒が来校してくれたことに大きな喜びを感じています。皆さんのような若い時期に多くの人と出会い、多くの価値観や考え方に触れることはとても重要です。多様な物の見方や考え方に触れると、自分の物の見方や考え方が見えてきます。これが重要なのです。ましてや、言葉も文化も異なる海外の人と話をしたり、意見を交わしたりすると、皆さんの世界はとても広がり、同時に自分自身を見つめることができます。ことはとても素敵なことなのです。皆さん、是非姉妹校の生徒たちと話をしてみてください。
先ほど1995年にライヒハート高校の校長先生が大宮高校を訪れたと言いましたが、その校長先生は、今、ドイツ生徒を引率しているヴェゲナー校長先生です。姉妹校調印をしてから27年が経ちます。27年間、大宮高校との国際交流を大切に育てていただいているのがヴェゲナー校長先生だということも覚えていてください。
二つ目は、先週16日に行われた卒業式の話です。式に臨む卒業生たちの姿はとても立派でした。皆さんを代表して出席した現生徒会長の送辞にも感動しました。その送辞に応えた前生徒会長の答辞の中に、皆さんへのメッセージがありましたので、ここで皆さんにお伝えします。
「在校生の皆さん。今ここで皆さんにこの答辞を直接届けられないことが非常に残念です。ただ、私の思いが届くと信じて伝えます。この先、皆さんが何かと衝突し思い悩む時は必ず訪れます。そんな時に苦しむ必要はありません、それでも決して諦めないでください。自分のしてきた事が正しかったのか分からなくなり、自分の進むべき道が分からなくなっても、何度でも何度でも立ち上がってください。不安に悩む時も、自分の事だとしっかり受け止めて行動してください。諦めずに立ち向かっていれば、きっと新たな突破口が見つかります。なぜなら、大宮高校では、高め合う人と人との架け橋がいつでも皆を繋いで導いてくれるからです。どうか繋がりを大切にしてください。皆さん一人一人がこの学校のリーダーです。自分はどうなりたいのかを自ら追い求め、あなただけの特別な高校生活を、仲間たちと高め合って、創り上げてください。これからの大宮高校を頼みます。」
皆さんは、卒業した先輩たちから大宮高校を託されました。皆さん一人一人がその自覚をもって、令和5年度を迎えてほしいと思います。 Dream Plan Action