理数科日誌

【大高人×理数科推進部】 微生物実験教室(東京薬科大学)

実施会場 東京薬科大学(東京都八王子市)
実施日 11月9日(土)

本校卒業生、大高人の中南秀将教授(薬学部 臨床微生物学教室)による微生物実験教室が開催され、本校生徒10名(理数科5名、普通科5名)が参加しました。

本実験教室のテーマは「口の中のミクロの世界を覗いてみよう」でした。
生徒は自分自身の口腔内の細菌を採取してグラム染色し、油浸レンズを用いて1000倍の高倍率で観察しました。
その様子をご覧ください。

【実験の準備】

概要説明を中南教授から受け、いざ実験準備。
医療従事者が使用するものと同じ、使い捨てのガウンを着用します。これだけでもワクワク感、期待が高まります。

【微生物の採取】

観察対象は自分自身の口の中にいる細菌です。
滅菌済みの綿棒を口に含み、歯茎からやさしくこすり取り、スライドガラスに塗り付けます。

【グラム染色】

グラム染色は、検体中に存在する細菌を「青色(グラム陽性菌)」と「赤色(グラム陰性菌)」に染め分ける染色法です。
試薬によって染色時間が異なるため、はじめは戸惑う生徒も目立ちましたが、中南教授とスタッフの皆さんの指導によりスムーズに実験を進めていきます。

【観察、スケッチ、撮影】


染色を終え、試料にエマージョンオイルを滴下したら、いざ観察!
はじめは自分が観察しているモノが本当に細菌なのか確信がもてません。中南教授も生徒の顕微鏡をのぞき込みながら観察のポイントをレクチャーして回ります。自分の細胞(角質)と細菌の大きさの違いに驚きの声が上がる場面も。
細菌をスケッチしたり、スマートフォンで撮影したり、心ゆくまでじっくり観察しました。

【培養した細菌の観察】

口腔内の細菌観察の後は、中南研究室で純粋培養したシャーレを観察しました。
サンプルには枯草菌や表皮ブドウ球菌のような比較的安全なものから、肺炎球菌や化膿レンサ球菌、緑膿菌のような病原体まであり、生徒も興味津々。もちろん、シャーレを見るだけでなく、顕微鏡でそれぞれの細菌を観察しました。

【研究室見学】

研究テーマに関する紹介や、装置や設備の説明を受けます。危険な病原体も扱うため、装置内を陰圧にして細菌やウイルスが漏出しないようにするなど、中南研究室では細心の注意を払いながら研究しています。

そしてなんと、BSL-3(バイオセーフティレベル3)の実験室の見学もさせていただきました!
新型コロナウイルスやペスト、結核、腸チフスなどがBSL-3相当です。国立感染症研究所と共同で研究することもある中南研究室だけに、設備も充実しています(ただし、維持管理に年間かなりの予算を割いているとのこと…)。

 

最後は中南教授(前列左から2人目)と生徒達で記念撮影。貴重な体験をさせていただきありがとうございました!

 

 (あとがき)
今回の実験教室、実は先日行われた1年生対象の大高人ワークショップでの出会いがきっかけです。
ワークショップの講師として来校した中南教授と、本校理数科推進部の小林(筆者)が「将来理数系人材として活躍する大高生の育成」で意気投合し、「まずはやってみよう!」ということで中南教授に今回の実験教室を企画していただきました。
事前に参加者を募集をしたものの、限られた候補日の中で急遽11/9(土)実施が決まったこともあり、希望者全員に参加してもらうことができませんでした。
第2回の実験教室実施に向け、中南教授とも調整中です。次回は余裕をもって実施日を案内できるようにしますので、今回参加できなかった生徒はもちろん、この記事を読んで参加したくなった大高生の参加をお待ちしています。