日誌

【理数科日誌】大学セミナーを開催しました

 12月15日(火)午後、理数科1年生(+希望者)を対象に「大学セミナー」を開催しました。

 

 講師は、東京大学大学院の 齋藤継之 准教授です。

 齋藤准教授は、鋼鉄の 1/5 の重さで 5 倍強いとも言われる、木材由来の新素材“セルロースナノファイバー”を開発されました。この業績により、森のノーベル賞ともいわれる「マルクス・ヴァーレンベリ賞」をアジアで初受賞されています。

 

 『農と木とナノテク』というテーマで始まった講演では、先生の研究内容やその意義、専門の研究対象を見つける過程などについて、本校生徒に向けてとても分かりやすく工夫して説明していただきました。

 

     

 

 生徒も熱心にメモを取りながら、聞いていました。

  • 木材の重さの半分を占めるセルロースから、セルロースナノファイバー(CNF)を製造する技術開発に研究のブレイクスルーがあったこと。
  • “透明な紙”を利用した生分解性のある基盤がつくれること。
  • “透明な断熱材”の実用化で住環境や自動車の熱エネルギー損失の低減ができること。
  • CNF複合化により軽くて堅くて強くて熱にも強い素材がつくれるため、化学資源材料を減らせること。
  • 現状は高価なCNF材料だが、精密な制御によってその機能に効率や付加価値を与える研究が大学で行われていることや、企業との連携で安く簡単につくる研究も行われていること。
     

 

  最先端の研究内容に、とても興味を持った生徒が多かったようです。(質疑応答の様子)

 

 

 

 

 

 

 

 再生可能な生物資源である木材からセルロースナノファイバー(CNF)を生み出す技術や、CNFの軽くて強い特性を利用した新素材“透明な紙”や“透明な断熱材”、またプラスチックとの複合化でプラスチックを堅く強く薄くできる技術など、その応用例は近い将来の環境を大きく変えてくれそうです。

 

 最近はSDGs(持続可能な開発目標)という言葉をよく目にするようになりましたが、その実現に科学がどのように貢献できるのか。

 本校理数科の卒業生(4期生)でもある齋藤先生のご活躍に、大きな刺激をもらった1日になりました。