校長室より
「自分が創る未来への入口」
新たな発見は、常に探究の先にあります。
新たな発見は、未来を変え、未来を創ります。
あなたが創る未来への入口はどこですか?
【後期全校集会】
皆さん、おはようございます。
年が明け、2025年が始まりました。こうして皆さんと新しい年を迎えることができて、とても嬉しく思います。今年2025年を皆さんと共に、充実した実りある一年にしたいと思います。「チーム大宮」で共に前進していきましょう。
さて、近年、社会の変化や環境の変化も激しく、地球規模での異常気象もその影響が年々増しています。私たちは次から次へと様々な課題に直面しており、今、私たちには未来に向けてできることを探し、実践することが求められています。
一方で、科学の進歩や技術の革新などの動きも顕著です。
昨年10月には史上最大の素数が見つかったというニュースがありました。その桁数は4102万4320桁。私には想像もつかないこの素数は、1桁を1秒で読み上げると全部読み上げるのに1年以上かかるのだそうです。
発見者は、30代のプログラマーの方で、世界中にあるコンピューター数千台をネットワークでつなげて、「(2のn乗)-1」のnにいろいろな数字を入れていく計算を同時進行で大量に高速で行ったといいます。
数学好きの人や科学を追究しようとしている人にとっては、ワクワクする話なのだろうと思います。
この発見が、人々を救うことに直結するわけではありませんが、数学の発展やコンピューターの発展には、未来の創造という点で大きな意味があると思います。実際に技術革新を促すために10億桁を超える素数の発見に25万ドル(約3700万円)の賞金が懸けられているそうです。
ちなみに、今回の発見者は、1年という時間と200万ドル(約3億円)の自己資金を投じたそうです。また、発見により3千ドル(約45万円)が与えられたそうですが、それを母校の高校に寄付したというのですから、お金の問題ではないのだということを改めて感じます。
発見者の素数愛に、壮大な宇宙に新しい星を見つけるのと同じようなロマンを感じます。
自然科学に対しても社会に対しても、自分が疑問に感じることや調べてみたいと思うことについて、こだわりを持って打ち込むことが、将来的に未来を変えたり創り上げたりすることにつながっていくのだと思います。ぜひ、大宮高校での探究や大学での研究などを通して、自分が創る未来への入口を見つけて欲しいと思います。
ところで、大宮高校は令和8年度に創立100周年を迎えます。これまで多くの先輩たちが築いてきた大宮高校100年という節目を祝うとともに、次の100年に向けて新たな歩みを進めていきたいと考えています。
そこで100周年を迎えるにあたり、まずスローガンとロゴマークを作成します。作成に当たっては、生徒の皆さんからアイディアやデザインを募集します。詳細は別途お伝えしますが、この作成に協力してくれる生徒の皆さんを募ります。ぜひ、多くの皆さんに関わってほしいと思っています。積極的な参加をお願いします。
最後に、今日はこの場を借りて、大学入試に挑む3年生にエールを送らせてもらいます。
年末の予餞会では、後輩たちからの「感謝」や「応援」の贈り物がありました。3学年の先生方からの激励もありました。先生たちからのメッセージは3年生の皆さんにしっかりと届いたことと思います。
皆さんには、家族や仲間、後輩たち、そして教職員が付いています。どうか、自信を持って、いつもの自分で勉強に取り組み、いつもの自分で試験に臨んでほしいと思います。心から応援しています。
私は、朝や放課後の教室や廊下で、目標に向かって真剣に勉強に打ち込んでいる3年生を見て、毎日感激しています。そして、そんな皆さんを誇りに思います。
3年生の皆さんの姿には、大宮高校で学んできたことのすべてが凝縮されているように感じます。1・2年生もそんな3年生の姿を見ながら、頼もしい3年生へと成長していきます。ぜひ、後輩たちの道しるべになってください。
それでは、インフルエンザも猛威を振るっていますので、皆さん体調管理を徹底して充実した学校生活を送ってください。
「共に未来を」
朝日が眩しいさわやかな新年です。澄んだ朝の空気に差し込む太陽の光に、大きなエネルギーを感じます。不思議とやる気が湧いてきます。きっとよい一年になるはずです。
今、この時も、目標としている進路実現に向かって頑張っている皆さんに心からエールを送ります。
大宮高校の新しい一年もスタートしました。私たち教職員は今年も未来を創るリーダーたちの育成に全力で取り組みます。
リーダーの育成を目指す教育活動は、まさに未来を創る営みそのもの。生徒の皆さんに未来を託します。
生徒の皆さん、保護者の皆様、卒業生の皆様、そして、これから入学してくる中学生の皆さん、「チーム大宮」で、共に輝く未来を創造しましょう。
本校は令和7年度に『白寿』を迎えます。地域の皆様に支えられ、多くの卒業生と教職員たちが創り上げてきた100年の歴史を土台に、次の100年に向けた助走を始めます。
令和7年1月吉日
「誰だって、弱い自分を持っている」
大高生に求める自主自律、それは「自分で考えて、自分の意志で判断・行動し、その結果に自分が責任を持つ」ということ。
自信を持って決断し前に進むためにも、授業や行事、部活動に全力で取り組み、趣味や読書なども含めたいろいろなことを通して知識を深めるとともに、多種多様な経験を積んでくれることを願っています。
でも、誰もがみんな常に自信を持って行動できるものではありません。前に進むことができない自分に自信が持てなかったり、自分を否定したくなってしまったりすることが誰にでもあります。
そんな時は、ぜひ誰かを頼ってみてください。自分の心の内を誰かに伝える一歩を踏み出すことが打開策です。
前期全校集会②
皆さん、おはようございます。
連日大変な酷暑が続いた夏休みが終わりました。この間、学校では、各種の補習や夏期講習が行われ、多くの皆さんが学校に足を運び、熱心に参加していました。特に、お盆の期間中も集中を切らすことなく講習に参加し、教室で黙々と勉強する3年生の姿は、大高生の頼もしさを感じるものでした。
また、部活動では、皆さん一人ひとりが、この暑さの中で安全に活動するための工夫をしながら、自分たちの目標に向かって努力を重ねていました。いずれの生徒も、自分の意志で、自分の高校生活を創り上げているという印象を持ちました。「やらされている」のではないというのが、大高生の強みだと感じています。
勉強や部活動はもとより、何事においても大切なのは、主体性です。自分にとって必要なことは何か、どのようにすべきかを自ら考え、行動することです。親や教員の支援を受けながらも、「自分で考えて、自分の意志で判断・行動し、自分が結果に責任を持つ」ということが、皆さんに求める自主自律の精神です。
「結果に責任を持つ」ということは「環境や他人のせいにしない」ということですから、自信を持って自分が判断・行動する必要があります。そのためにも幅広く豊富な知識と経験を大切にしてほしいと思います。
知識は、自信ある行動選択をする際の大切な判断材料になります。とりわけ情報過多ともいわれる今の時代にあっては、正しい情報を見極める上でも重要です。また、知識だけでなく、成功や失敗を重ねた多様な経験が、自分の判断を後押ししてくれるはずです。日々の学びや経験の一つひとつが、人生を創り上げる礎であるということを意識してください。
ぜひ、授業や行事、部活動に全力で取り組み、趣味や読書なども含めたいろいろなことを通して、知識を深めるとともに多種多様な経験を積んでほしいと思います。
とはいっても、誰もがみんな常に自信を持って行動できるものではありません。壁にぶつかったとき、自分一人で悩みや苦しみを抱え、前に進むことができない自分に自信が持てなかったり、自分を否定したくなってしまったりすることが誰にでもあります。
そんな時は、ぜひ誰かを頼ってみてください。友人や親、教員、近くにいる誰かを頼ってほしいと思います。自分の心の中に悩みや苦しみを抱えているときが一番つらいものです。
誰もがみんな、弱い自分を持っています。弱音を吐くこと、本当の自分の気持ちを伝えること、誰かに頼ることや助けを求めることは、恥じるようなことではありません。自分の心の内を誰かに伝える一歩を踏み出すことが打開策です。周りの人は意外と頼りになるものです。「案ずるより産むが易し」、教職員も必ずあなたの声に耳を傾けますし、校長室に来てもらっても大丈夫です。苦しいときこそ、一歩を踏み出してくれることを願っています。
ところで皆さん、この夏休みは「南海トラフ地震 臨時情報(巨大地震注意)」という言葉に驚いた人も多いのではないでしょうか。
幸い今のところ巨大地震は発生していませんが、神奈川や茨城で震度5弱の揺れを感じる地震も発生しており、改めて私たちは地震大国に住んでいることを実感します。埼玉県もいつ大きな地震の被害を受けるかわかりません。もしもの時は、どんな場所にいたとしても、まずはその場で周りの危険物を確認して、「身を低くする」「頭を守る」「動かない」という身を守るための3つの行動をとり、地震の揺れが収まったら冷静に避難することが大切です。
地震はいつどこにいるときに起こるかわかりません。もしかしたら明日かもしれませんし、今日かもしれません。文化祭の最中に大きな地震が発生するかもしれません。もしそうなった場合、あなたはどのような行動をとりますか。その場に教員がいないかもしれません。生徒以外の来校者「お客様」がいます。お客様に何という声をかけ、どのような指示や誘導をしますか。ぜひ想像してみてください。
もしも、登下校中だったらどうしますか。どのようにして安全を確保し、どこに避難しますか。どのようにして家族と連絡をとりますか。ぜひ想像してください。そして、できる備えをしてください。
自転車ヘルメットの話の時も言いましたが、自分の未来を守るためにできることは、可能な限り何でもするという意識を持ってほしいと願っています。
それでは、文化祭から始まる前期の後半戦。メリハリをつけながら高校生活に精一杯取り組み、楽しく充実した毎日になることを願っています。皆さんのはつらつとした姿を楽しみにしています。
「あの渋沢栄一も期待している」
令和6年度夏休み前の全校集会。
明日から時間を有意義に使うことができる夏休みが始まります。
ぜひ身の回りに目を向け、関心を持ち、身近な課題や問題を考えてみてください。
きっと将来の社会や世界を変える力へとつながるはずです。
やりたいことや夢に出会う夏であってほしいと願っています。
だって、皆さん若者たちに未来を託しているのですから。
前期全校集会
皆さん、おはようございます。
4月の始業式、入学式で始まった令和6年度は、早くも夏休みを迎えます。皆さんにとってのこの3か月半は短く感じたでしょうか?それとも長く感じたでしょうか?1時間は60分、1日は24時間、誰もが同じ時間を過ごしているのに感じ方が違うというのは不思議なものです。
私は、とても短く感じました。あっという間に感じています。今日までの学校生活の中で、皆さんの頑張る姿、輝く姿、笑顔をたくさん見ることができました。私にとってはとても刺激的で楽しい毎日でした。
これまでいろいろなことがありましたが、その中で、一番感激し、うれしかったことを紹介します。
それは、ある日の放課後、教室前の廊下を歩いていた時に目にした光景です。
一人の生徒が、廊下においてあるペットボトルのゴミ箱のゴミ袋の交換をしていました。係でも当番でもないのにです。理由はゴミ箱がいっぱいになったから。私は本当にうれしく思いました。まさに「公共心」、他者の幸せ、みんなの幸せです。
私は、始業式の時に、公共心について話をしました。ぜひ、皆さんには、今一度「公共心」を意識してほしいと思います。
さて、先日7月3日に新紙幣が発行されました。皆さんもご存じのとおり、1万円札には、埼玉県が誇る近代日本経済の父、渋沢栄一の肖像が描かれています。
ところで、その渋沢栄一は、青年(若者)について、次のようなことを述べています。
「世の中は絶えず動いている。従って社会の進歩発達を期するには、時代に適応した人物を要すること勿論である。時代に適応した人物とは、言うまでもなく新人を意味するものであって、新人が出て絶えず世の中の空気を新しくし、向上進歩を計るところに国家社会の進歩発展があり人類の幸福増進もまたここに育まるるのである。この見地により、私は青年諸君に最も望みを属するものである。」
まさに、現在の皆さんに対する期待です。ここにいる皆さんが、未来をリードする人材となる可能性を秘めています。ぜひ、未来を創る人材へと成長してほしいと願っています。
そのために重要なのは、内発的な動機やモチベーション。自分のやりたいことや夢を持つことが大切です。
そこで、夏休みを迎えるにあたって皆さんにひとつお願いをします。
皆さんには、夏休み期間中に、勉強や部活動以外のことに対して、どんなことでもいいので、興味や関心を広げ、疑問や課題を見つけ、自分なりの思考を深めて欲しいと思います。
本や新聞、報道などから社会情勢や自然環境などに関心を持つこともよいですし、身近な課題や困りごとを考えるのもよいと思います。
例えば、お弁当をつくってくれる親を楽にする方法はないか?おじいちゃんやおばあちゃんの困りごとを解決できないか?など、身の回りのちょっとした課題を解決しようと考えてみる。
身の回りに目を向け、関心を持ち、隣にある問題を解決しようとする意識と行動が、社会を変える、あるいは世界を変える力につながっていくはずです。
目の前の問題を解決しようとする。すると何かが変わります。周りが変わり、自分も変わるという経験や自信が、大学受験の先にある将来に向けたモチベーションにつながるのだと思います。
時間を有意義に使うことができる貴重な夏休みです。明日からの38日間を、毎日ルーティンの繰り返しだけで終わらせてしまってはもったいない。いろいろことに関心を持ち、視野を広げ、思考を深めましょう。何か、自分が食いつきたくなるようなことに出会えることを期待しています。
最後にひとつ。皆さんの充実した今、そして、未来を守るために、自転車乗車中のヘルメットをぜひ着用するようお願いします。
どんなに気を付けていても、事故に遭うリスクがあります。例年多くの高校生が、自転車事故により、命を落としたり、頭に大きなけがを負って、後遺障害に苦しんだりしています。一瞬の出来事で、人生が大きく変わってしまう可能性があるということを、どのように受け止めるか、「想像力」がポイントです。
事故に遭ってから後悔したのでは遅いのです。皆さんには後悔してほしくありません。自転車ヘルメットに限らず、自分の未来を守るためにできることは、可能な限り何でもするという意識を持ってほしいと願っています。
それでは、充実した夏休みを過ごし、心身ともにひと回り成長して、8月27日、元気に会いましょう。
「失敗したっていい。大切なのはその次だ」
凛とした姿の新入生。皆さんの入学を頼もしく感じます。
大高での3年間は、将来に向けた自分探しのとき。
何かに挑戦し、打ち込み、やり抜いてほしいと願っています。
失敗したっていい。「挫折は挑戦の証」ですよね。
式辞
桜が咲き、若い命が躍動する春がめぐってまいりました。この春のよき日に、本校PTA会長 木太拓志様、後援会会長 玉川信様、同総会会長 笠原清和様、並びに新入生の保護者の皆様方のご臨席を賜り、かくも盛大に令和6年度埼玉県立大宮高等学校入学式を挙行できますことは、本校関係者一同大きな慶びでございます。ご臨席をいただいた皆様に厚く御礼申し上げます。
ただ今、入学を許可いたしました362名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在校生、教職員を代表して、皆さんの入学を心から歓迎いたします。
また、保護者の皆様方におかれましても、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心よりお喜びを申し上げます。
本校は、創立98年目を迎えた、長い歴史と伝統を誇る高校です。皆さんは、その本校入学に向け、ひとつの大きな目標を達成するための努力を積み重ねてきました。そして、今日、見事にその目標を達成し、この場に立っています。皆さんには、決して容易くはない大きなことを成し遂げたという自信を手にするとともに、将来への限りない可能性を感じて欲しいと思います。
皆さんがいるこの場はゴールではなく、将来に向けたスタート地点です。ゴールはもっと先にあります。皆さんはこれから次の目標に向かってさらに前進していきます。今日から始まる高校生活は、皆さんが将来に向けた「志」を持つための様々な経験を積む場です。これまでの経験に加え、「大高生」としての経験一つ一つを大切にし、何かを感じ、何かを考え、自分のなすべきこと、自分が目指す道を見出してほしいと願っています。
皆さんは、バッグやアパレルの開発・生産・販売をする「マザーハウス」という会社を経営する山口絵理子さんという方を知っているでしょうか。
この方はさいたま市立宮原中学校出身、高校時代は同じ市内の大宮工業高校で学んだ方です。
山口さんは、小学校時代、人間関係などでつらい経験をしたそうです。中学時代、柔道を始めましたが、少しグレていた時期もあったとのことです。しかし、中学卒業を機に、もう一度自分をリセットして本来の自分になりたいと、柔道の強豪校である大宮工業高校に進学し、男子柔道部に唯一の女子部員として入部しました。
当時の顧問に話を聞くと、中学校の大会を観に行った際に、大宮工業の柔道部に入りたいと本人から申し出があったのですが、女子部員がいないことから一度は断ったそうです。しかし、山口さんの強い意志と熱意を受け、初めての女子柔道部員が誕生することとなります。
山口さんは本当に負けず嫌いで、1年目は「悔しい、悔しい」と毎日のように泣いていたそうですが、人一倍練習に打ち込み、全日本ジュニアオリンピックで7位になるというところまで上り詰めました。
柔道をやりきった山口さんは、そこで目標を切り替え、慶応義塾大学に進学。そこで途上国開発のテーマに出会います。大学4年生の時に、アメリカの米州開発銀行にインターンシップ留学し、貧困問題を学び、バングラデシュに興味を持った山口さんは、現実の問題を解決するためには現地を知ることが重要であると考え、実際にバングラデシュを訪れます。
バングラデシュの貧困の現状やはびこる汚職などを目の当たりにした山口さんは、現地の大学院で学びます。そして、「この地に希望の光を灯したい」との思いから、バングラデシュの原料と現地の人の力で作り上げた製品を世界で販売して社会を変えようと決意し、「発展途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を掲げた会社を設立したのです。
はじめは、現地の人々の理解をえられず、多くの壁にぶつかったといいます、しかし、決して諦めることなく志を貫き、事業を継続してきた結果、今では、日本国内に42店舗、海外に7店舗を構える企業へと成長し、バングラデシュをはじめ、ネパールやスリランカなどの途上国に製造拠点を展開し、現地の人々の雇用を生み出し、生活を支えています。
一人の女性の志が、社会を変え、多くの人々を笑顔にしているのです。
先ほど私は、皆さんにとって、今日が将来に向けたスタートであるということを申し上げました。この「将来」について、皆さんに求めたいことがあります。
それは、「自分の将来」を「社会の未来」に関連付けて欲しいということです。本校は目指す学校像に「高い志と強い使命感を持った未来を創るトップリーダーを育てる学校」を掲げています。つまり、私たちは、皆さんの進路実現の先に、日本そして世界の未来を創るという壮大なビジョンを掲げているのです。まさにこれが本校が目指すゴールです。
私たち教職員は、日々の授業はもちろん、学校行事や部活動を含めたあらゆる教育活動が、社会の未来に繋がっているという思いで、皆さんとともに前進していきます。
皆さん、ぜひ大宮高校での3年間で、何かに挑戦し、打ち込み、やり抜いてほしいと思います。その情熱とエネルギーが、皆さんの将来、社会の未来を創り上げていくと信じています。
最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、重ねて入学のお喜びを申し上げます。この15年間、様々なご苦労があったかと存じます。心から敬意を表したいと存じます。
本日、大切なお子様方を確かにお預かりいたしました。責任をもって、お子様方の力をしっかりと伸ばしてまいります。
入学にあたり、ひとつ保護者の皆様にお願いがございます。それは、ぜひ、お子様に、転んだ時の立ち上がり方を学ばせてあげて欲しいということです。私も一人の親として、つい、転ばないコツ、転ばない道の選び方を伝えたくなります。確かに転ばないことも大切ですが、それ以上に大切なのは転んだ時の立ち上がり方です。
私たちは転ぶ経験を通して立ち上がり方を学びます。生徒にとっては成功と同様に失敗も貴重な経験であり、大きな財産です。高校時代は、生徒一人一人が、自分の人生を自分の力でつかみとっていく大切な時期でもあります。お子様の成長を後ろから暖かく見守っていただき、力強く支えていただければと存じます。
私たち教職員は、大宮高校の教育に誇りをもって全力で取り組んでおります。ぜひ、家庭と学校との風通しを良くしながら、お子様の成長に向け、ともに取り組んでいきたいと思いますので、何卒、御支援御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、3年後の卒業式の際、ここにいる新入生が心身ともに大きく成長し、すべての生徒・保護者の皆様が「大宮高校で本当によかった」と思えることを心から願い、式辞といたします。
令和6年4月8日
埼玉県立大宮高等学校 校長 松中 直司